「もののけ姫」は公開された当時、日本国内の映画史上興行収入の記録を塗り替えたという歴史的な作品です。

かなりの影響を世間に与えたと言われている「もののけ姫」。

実は、見る人がみれば分かる「ある業病」が描かれている・・・今回はそんな都市伝説を紹介します。

 

 

 
 

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もののけ姫は、1997年に公開され興行収入193億円、観客動員数1420万人を記録した、日本の映画史上に残るヒット作です。

当時の日本映画の歴代興行収入第1位に輝き、現在も、

1位 千と千尋の神隠し
2位 タイタニック
3位 アナと雪の女王
4位 ハリーポッターと賢者の石
5位 ハウルの動く城

に引き続きに6位にランクインしています!
※現在は「君の名は」に抜かれています。

 

ちょうど20年前の映画であるにも関わらず今だ6位ってスゴイですよね。

それまでのジブリ作品の作画枚数は約5万枚から7万枚でしたが、「もののけ姫」は倍の14万枚以上!

あの宮崎駿監督が構想に16年、制作にも3年を費やしたほどの作品なのです。

(ちなみに、それ以降の「千と千尋の神隠」は約11万枚、「ハウルの動く城」は約14万枚)、「崖の上のポニョ」は約17万枚!「もののけ姫」はジブリ作品の制作常識を刷新するきっかけにもなった作品と言えるそうです。)

2年後の1999年1月に初めてTV放送されましたが、その時の視聴率が物凄いんです!

関東で35.1%、西日本ではで40.8%!

こちらは「金曜ロードショー」視聴率ランキングでは、「千と千尋の神隠し」の46.9%に引き続き第2位!

また、数々の賞を受賞しています。

 

これらの輝かしい記録にも関わらず、宮崎監督自身は「もののけ姫」を、

「‘エンターテイメント性’に欠けている。」

と述べています。

 

それでも、今の子供に訴えかけなければいけないという強い思いから製作を行った作品であるため、かなり強烈に記憶に残る作品になっているのかもしれません。

確かに、それまでのほのぼのとしたジブリ作品からは大きくかじを切ったかのような描写も多く、海外からはバイオレンスな要素が多い作品であるという評価もあります。

 

「もののけ姫」は、香港での興行収入は654万香港ドル&全米では1000万ドル、日本でも大ヒットしながらも「スタジオジブリの中で一番好きな映画は何ですか?」という質問に、

外人

「もののけ姫」

が答える人は少ないのではないでしょうか。

 

私も、美しい背景や緻密な配色、現実に忠実な効果音、動物達の迫力&スピード感溢れる動きに圧倒されつつ、1番好きなジブリ映画は「天空の城ラピュタ」です。

最初の最初、祟り神となり果ててアシタカの村を襲い、死ぬ直前まで人間を呪っていたナゴの守が出てくる地点でかなりおどろおどろしい。

子供に見せたら泣いた、という話もチラホラ。

 

ですが、「もののけ姫」は映画=娯楽&エンターテインメントという観念を覆し、アニメ作品でありながら強いメッセージを私達の心に訴えているのです!

そんな「もののけ姫」秘められたメッセージとして「ハンセン病」などの差別的な過去を取り上げたものであるという、都市伝説が存在します。

他のサイトでは、「そういう都市伝説があるらしいですよ~」で終わるのですが、徹底的にその都市伝説を解明していきます!

少々他のサイトとは情報が異なりますし、長くなるのですが紹介していきます。

※なお少々デリケートな内容であるため、ジブリ作品を都市伝説として扱われることに不快感を感じる方、気になる方は視聴をお控え下さい。

 

 

 

「もののけ姫」に関しての都市伝説は、ズバリ!

「タタラ場はハンセン病患者の隔離施設」

というもの。

 

舞台はもののけ姫であるサンの宿敵、自然を切り崩して兵器を量産しているタタラ場です。

そこでは多くの住民がいて、鉄を作っています。

 

そのタタラ場での描写で非常に特徴的なセリフがいくつかあるんですね。

まずは全身を包帯でぐるぐる巻きにされた女性が、タタラ場の中でもさらに隔離されたような別棟で安静にしており、

スタジオジブリ作品「もののけ姫」より

 

というセリフを言います。

このような描写は本来「もののけ姫」の作品にはなくても特に問題はないシーンかと思います。

しいて言えば、エボシという女性が、「神も病も恐れない強い女性である」「エボシにも優しい所がある」と、視聴者に印象付けるくらいでしょうか?

これは、製作サイドの伝えたい思いから差し込まれたシーンだと考えることができますね。

 

また、エボシは、

エボシ

「ここは誰も近寄らぬ私の庭だ。」

とタタラ場を表現しています。

 

こうした一連の発言から、「タタラ場」という場所は一般的な人々とは一線を画した場所であり、それが「ハンセン病」という過去から辛い差別を受けてきた病気と結び付けられるのですね。

包帯で隔離されているような患者は「、業病」として作品内で表現されています。

 

「業病」・・・。

聞き慣れないですが、大辞林では以下のように定義されています。

この表記は、後述するハンセン病の特徴と非常によく似たものがあります。

では、この都市伝説について実際のところどうなのか・・・考えていきたいと思います。

 

 

ハンセン病とは?

では、ハンセン病について紹介します。

ハンセン病は別名「らい病」とも言われています。

(※現在「らい病」は差別用語ですので使用しないよう注意です!
らいを漢字で書くと”癩”、「かったいorかたい」と読み、意味は乞食・物乞い・馬鹿者です。感染者が放浪して乞食をしていたことから由来するようです)

1800年代後半にノルウェー人の医師であるアルマウェル・ハンセンが発見した「らい菌」という細菌によってこの病が発症することが解明されました。

古くは「奈良時代」に出版されている「日本書紀」などに現在のハンセン病であると考えられるものが記載されており、それが世界最古の感染病に関する記述であるという見方もされています。

 

「もののけ姫」は室町時代を背景とした作品であるため、その頃には世間的にも認知されている病気だったと考えられます。

コナン=ドイルのシャーロック=ホームズシリーズや、アガサ=クリスティのエルキュール=ポワロシリーズでもそれぞれ「らい病」患者が描かれている作品があるのを読んだことがあるのですが、1人は絶望のあまり自殺、1人は家族によって完全隔離されていました。

死んだ方がマシだとされるほどの病だと認識されていたのですね。

 

ハンセン病の主な症状としては、顔や手足の皮膚がただれるように大きく変形し、目も鼻もないのっぺらぼうのようになってしまったり、発疹、さらには毛が抜けるという症状も併発、神経障害によって体を自由に動かすことができなくなります。

このような症状が出た後では、体内の細菌を撲滅して治療が完了しても、皮膚の変形は後遺症として残ってしまう可能性が高くなります。

しかし、現在は治療法が確立しており、早期発見・早期治療を行えば、後遺症も残さないで回復することができます。

また、人間は元々ハンセン病に対する抗体を持ち、ハンセン病は「最も感染力が低い感染症」とも呼ばれ、現代の日本のような栄養状態に恵まれた環境で生活している限り、ハンセン病に新しく感染する可能性はほとんどありません!

 

リンクとして「ハンセン病」患者の方の画像を掲載しておきます。

見る方は自己責任でお願いします。

http://idsc.nih.go.jp/disease/leprosy/picMed/pic7.jpg

http://images.rapgenius.com/7328b62fe96487bd266900406ec01ab4.220x299x1.jpg

 

 

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現在では「ハンセン病」という名前は差別的に捉えられる可能性があるため、

「重度の皮膚病」

などと記載されることが多いです。

 

では、なぜ差別的に捉えられるのか・・・?その理由を上げていきます。

●外見上が大きく変形してしまうことから、宗教観的に罪業と関係があるとみなされてきた背景があったため。
仏教では前世による罪が現世に現れたのが「ハンセン病」と言うように伝えられていました。

●ハンセン病は感染病であることが知られており、幼児の発症が多いことから、発症者が幼児への性的虐待をしていることが連想されていたため。
完全な誤解で、幼児は自然免疫がまだ発達しきっていないため発症しやすかった、と考えられます。

●政府さえも差別的な方向性で考えており、「遺伝病」であることを公表していたため。

 

元々は見た目が非常に恐れられたために偏見の目で見られたことが全ての発端かと思います。

しかし、こうした要因と長く積み重なってきた歴史から差別的な目で見られ、ハンセン病を過去に発症していたことが原因で、ホテルで部屋が取れなかったり、まるで罪人を見るかのような軽蔑した視線を向けられることも多かったそうです。

本来差別を受けるような対象ではないのにも関わらず、こうしたいわれのない差別を受け続けてきたという歴史から、政府が以下のように公式に謝罪したという歴史を持っています。

 

これが2002年。

意外にも、とても最近のことなのです。

つまり、それまでハンセン病患者は差別に苦しんできたということです。

 

ハンセン病患者であり、長年差別に苦しんできた佐川修さんはインタビューで以下のように語っています。

 

 

佐川さんは宮崎監督と親交があるそうで、宮崎監督はハンセン病の資料館にも足しげく通っているのだそうです。

ここで言っている「包帯でぐるぐる巻きの描写」というのは、まさに上記の「もののけ姫」の作中で、別棟で横たわっていた女性ですね。

 

「名前を取られてしまうといった設定」は「千と千尋の神隠し」のことです。

その後名前を奪われて、「千(せん)」となりますね。

「名前がなくなる」という描写によって、名前という両親が与えた個性・・・愛情を奪うということを表現し、さらには人間性そのものを奪うということを宮崎監督表現したのかもしれません。

「千と千尋の神隠し」でもハンセン病による差別イメージを表現しているのかもしれません。

この自分の名前を書き間違える描写は、単に緊張や恐怖のあまり間違えた、という説もありますが、宮崎監督のメッセージを込められているのかもしれません。

 

 

 

以上より、この都市伝説に信憑性は十分にあるのかと思います。

 

※追記:2016年には「ハンセン病の日」に宮崎監督が会見を行い、以下のようにコメントしています。

 

タタラ場は自然を切り崩し私利私欲を満たしているようにも思いますが、ハンセン病患者を人として扱い人道的な一面も持ち合わせているということです。

ちなみに日本でハンセン病患者のための療養所を設立されたのは、1889年(明治時代)にテストウィード神父が静岡県に設立したのが最初だと言われています。

「もののけ姫」の時代から300年から500年ほど後ですね。

 

 

また、宮崎監督は「もののけ姫」の制作インタビューで以下のように語っています。

こうした思いが、人間と自然という対比だけではなく、人間と人間の中にもあるような印象を受けます。

その結果、「ハンセン病」などに対する差別意識を思わせる描写を入れたのではないでしょうか。

 

 

上記の政府公式謝罪が2002年、「もののけ姫」の公開が1997年。

 

政府の謝罪に一役かったのかはわかりませんが、「もののけ姫」が公開された当時から、

女

「タタラ場にいる人は何の病気なのでしょう?」

という質問がネット上を飛び交い、見る人が見ればすぐに分かる病名だったため、

男右

「ハンセン病ですよ。」

と答えているページが多く見受けられました。

 

そしてその閲覧数が多い!

 

かなりの方が、「もののけ姫」で描かれている「包帯がぐるぐる巻きにされた病人」に興味を持ったものと思われます。

TVでも何度も放送され、DVDも売れに売れ、その度に興味を持った人が質問をしたり、解答を読んだり・・若い世代にも「ハンセン病」という病気の知識が浸透したのは紛れもない事実です。

まだ公式の謝罪などがない当時、このような描写を組み込んで、視聴者に強いメッセージを訴えかけたのか・・・。

宮崎監督が製作したジブリ作品が、いつまでも愛される作品を世に出す所以なのかもしれませんね。

また違った視点で「もののけ姫」をご覧になってみるのも良いのかなと思います。

 

 

信じるか信じないかは、あなた次第。

 

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